矢口税理士事務所
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クライアントから「できないこと」をお願いされたとき

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目次

できない理由をはっきり伝える

どんな仕事でも必ずできないことはあります。

「できないこと」の定義を一概に定めるのは難しいですが、例えば次のようなものです。

・法律的に違法なこと(脱税や脱税相談に乗ること等)

・時間的に厳しいこと(申告期限ギリギリの依頼等)等々

こうしたできないことをクライアントから依頼されたとき、果たしてどのように対応すべきでしょうか。

1番目の法律的に違法なことはグレーにもなりませんから、私は絶対にやりません。

やると大変なことになりますので。

やるかどうか以前の問題です。

もちろん、できない理由はお伝えします(まだそんな相談を受けたことはありませんが)。

2番目の時間的に厳しいことは税理士業界ではよくあることです。

特に法人や個人事業主の申告作業です。

ご存知の方も多いと思いますが、申告には申告期限が法律により定められています。

一般的には、法人の場合は事業年度終了の日の翌日から2カ月以内で、個人事業主の場合は翌年2月16日から3月15日まで(所得税の場合)です。

申告書は税務署等の官公庁に提出します。

これは、我が国では納税者が自ら行う「申告納税方式」が採用されているからです。

したがいまして、もし期限に間に合わないと、延滞税等のペナルティーが発生する可能性があります。

話は少し逸れましたが、やはり期限に間に合うように動くのが重要です。

私の場合も、申告期限を過ぎてクライアントから依頼がくることもありますが、上記のようなリスクを事前にお伝えしています。

もちろん、できないことをできるとは言いません。

できないことはできないと理由を添えて、はっきりと伝えておかないと後でトラブルのもとになる可能性が高いです。

やはり、そこの線引きはあらかじめ決めておくべきでしょう。

できないことがビジネスになることもある

そうはいっても、やはり本当にできないか考えてみることは必要です。

もちろん脱税や脱税相談等は絶対にやりません。

税理士業務で例を出すと、申告期限を過ぎてからの申告書作成をビジネスにできる可能性はあります。

申告期限を過ぎることを「期限後申告」と言います。

少し専門的な話になりますが、期限後申告を2年連続でやってしまうと、青色申告の取り消しという痛い目に遭いますのでご注意ください。

青色申告は白色申告と違って、税金の世界では非常に優遇されている規定です。

法人でも個人でも同じです。

もし、青色申告が取り消されることになれば、さまざまな優遇措置を受けられなくなります。

ただ、取り消されても再び申請書を提出すれば復活することはできるのですが、復活するにはざっと3年くらいかかります。

サッカーでいえば、1回目のファウルでイエローカード、2回目のファウルでレッドカードという感じになるのでしょうか。

2回したらアウト、というのはけっこう酷な話だと思いませんか。

個人的にはそう思っています。

しかも、期限後申告をやると当然ペナルティーが発生しますので、クライアントはとても多額の税金を納めないといけません。

税務署からも間違いなく目を付けられます。

税理士の立場からすると、あまり受けたくはない仕事ではないでしょうか。

勤務時代にも多くの期限後申告を行いましたが、大変苦労して作業した覚えがあります。

まずは領収証等の資料がそろっていない場合が非常に多いです。

そうなると経費の証明ができないため、収入から控除する経費の金額が小さくなって、必然的に税金が高くなる傾向にあります。

一般の方からの感覚からすると、領収証がなくてもいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、証明できないと原則的には認められません。

では資料がそろっていないと100%アウトになるかと言えば、必ずしもそうはなりません。

いろいろ方法はありますので、もしそのような方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊所までご相談ください。

したがいまして、あまり他の人がやりたがらないことにもビジネスチャンスはあるわけです。

普段からできることをきちんとアピールしておく

できないことの話をしてきましたが、私は、逆にできることを普段からアピールしておくことが重要だと考えます。

例えばメニューがない飲食店に入ったとしても、なかなか注文しにくいと思いませんか。

常連ならともかくとして、初めて仕事を依頼しようと考えている人にはとてもできないでしょう。

そのためにも、メニューを用意して、きちんとサービス内容とその価格を明示しておくのが重要です。

特に税理士業の場合、目に見えないサービスを売っているので、きちんとメニューをもとに最初からアピールしておかないといけません。

自分だけがわかっていたとしても、クライアントからすると全然分かってもらえていなかった、なんてことも当然あります。

しかも、メニューがあれば業務の線引きも明確になります。

メニューを作っていたおかげで、ここまでは税理士がやって、そこから先はクライアントができた、ということもありました。

さらに、値引きを依頼された際にもメニューがあれば駆け引きがしやすくなるでしょう。

ただ、メニューに書いてあること以外の業務を依頼された時には困ってしまいますので、普段から自分ができることを明確にしていく必要があります。

今後、1つでも多くのことをできるよう日々自己研鑽に励んでいきたいと思います。

 

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