クラウド会計による経理業務の効率化
目次
経理業務に時間がかからなくなる
クラウド会計を利用している方は年々増加傾向にあります。
会計ソフト業界全体の流れは、確実にインストール型からクラウド型へ移ってきていると言えます。
あと2~3年もすれば、ほとんどの事業所でクラウド会計が採用されているのかもしれません。
現在クラウド会計で有名なのは、freeeやMFクラウド会計です。
これらを利用すると、インターネットバンキングやクレジットカード等の電子データを自動で取り込んでくれ、仕訳も同時に行ってくれます(「自動記帳機能」)。
これは経理業務の効率化に役立ちます。
今まで、社長一人で経理業務を行っていたような会社の場合、クラウド会計を活用することによって、経理処理を効率的に行えるようになります。
これまで経理業務にかかっていた時間が何分の一にも減らすことが可能となり得ます。
当然、削減した時間やお金は本業の方へ向けることができます。
経理業務は本来、会社の売上や利益にはなかなか直結しにくい業務です。
それゆえ経理業務に対して、面倒だとか億劫だというような感情を抱く経営者の方は多いのではないでしょうか
しかし、面倒だからという理由で放ったらかしにしていると、ますますどんぶり勘定になり、最終的にはビジネスが儲かっているか儲かっていないかさえ分からなくなってしまいます。
経理はすべて税理士に任せているよ、という経営者に何人も出会ってきました。
そのようにおっしゃる会社は間違いなくお金の管理がずさんで、決して儲かっているとは言えませんでした。
このような悪循環に陥らないよう、経理業務をどうにかしないといけません。
そこで、負の連鎖を断ち切るためにクラウド会計を導入してみてはいかがでしょうか。
税理士とのやり取りに手間がかからない
会計事務所に勤務していた頃ですが、業務をやりながらよく感じたことがありました。
例えば、以下のようなものです。
・クライアントから資料がなかなか来ない
・請求書等の不足資料がたくさんある
・通帳の記帳が最後までできていないので、残高が合っているのかわからない
・クレジットカードの明細が欲しい 等々
これらは会計事務所に勤務している方なら、あるあるの話ではないかと思います。
こちらとしては、早く決算処理をしてクライアントの社長に数字の報告をしたいのですが、肝心な資料の到着が遅いので、やりようがありません。
ようやく資料が届いたと思っても、不足資料がたくさんあったり、通帳コピーの最終頁が読めないとか抜けていたりで、とにかく細かいやり取りに時間を取られていました。
しかも、社長にすぐに聞こうと思っても、基本的には忙しいのですぐに聞けません。
メールでも翌日中に返ってくるとは限りません。
こちらとしてはお客様なので、せかすことももちろん出来ません。
ですので、お互いに時間のロスが大変生じていました。
しかしクラウド会計を導入すれば、こんな悩みも一気に解決してくれます。
導入することで、クライアントから会計事務所へ資料を郵送する必要がほぼなくなります。
なにしろ、通帳データが自動的に取り込まれます。
さらに、領収証もスキャンしてデータを共有フォルダに保管すれば、原本を郵送する必要はありません。
まさにクライアントにとっても、会計事務所にとっても目から鱗ではないでしょうか。
大幅にコスト削減できる可能性がある
これほど画期的なソフトを導入しない理由はありません。
私も事務所を開業したのと同時に、すぐにクラウド会計を導入しました。
本業に専念したい、経理業務を減らしたい方は弊所へご相談ください。
インターネットバンキングを利用しなければならないですが、トータルで見ると費用は間違いなく下がります。
さらに、現在他の会計ソフトを使っていても、クラウド会計への移行は容易に行えます。
現在、会計事務所に領収証等の入力を依頼されている場合、クラウド会計に移行すれば、大幅に料金が下がる可能性がございます。
入力代とはいわば会計事務所の「手間賃」のようなものです。
会計事務所のスタッフがクライアントからお預かりした資料を会計ソフトに1件ずつ手で入力していっています。
つまり、スタッフの人件費を上乗せで会計事務所に支払っていることになります。
したがいまして、入力業務が減っていけば、スタッフの人件費もかからなくなっていきますので、当然入力代を支払う必要もなくなります。
会計事務所に入力代をかなりお支払いされているという経営者の方、ちょっとご検討してみてはいかがでしょうか。
クラウド会計に向いている業種
一律にこの業種が向いているとは断定できませんが、比較的向いていると思うのが、
・飲食店、美容店
・インターネット販売業 等々
になります。
飲食業や美容店は日次でまとまった記帳を行う必要があります。
売上の支払手段も現金だけでなく、クレジットカード決済による売上もあることが想定されます。
そのため、Airレジやsquare等のサービスを利用すれば、クラウド会計と連携できるので効率的な記帳を行うことが可能になります。
インターネット販売業ですが、インターネットによるネットショッピングサイトを開設されている場合、商品ごとに膨大な数の売上取引が発生することが想定されます。
また売上のみでなく、商品の仕入れも多数発生することが想定されますので、仕入の取引量も膨大になるでしょう。
そのため、クラウド会計で連携すれば、売上や仕入れもほぼ完全自動化されるので、効果は絶大になるものと予想されます。
最終の目的とは
上記の業種例はあくまでも一例です。
実は、あまり業種にこだわらなくてもよいと思っています。
要するに、経理にそんな時間を掛けてられないよ、という経営者様向けになるのではないでしょうか。
いわばクラウド会計も円滑に経営を行っていくための手段にすぎません。
これがゴールではないのです。
最終の目的は、業務の効率化を図ることで、削減した時間やお金を今まで以上に本業に注力し、より大きく会社が発展する方向に向かうことです。
そのために、私も税理士としての知識や経験を生かしたいと思っていますし、経営者の方のお力になりたいと切に念願している次第です。