会社経営 お金を貯めるには時間がかかるということ
会社を経営していくためにたいせつなことは何だとお考えですか。
人、モノ、カネ、情報…
あげると、いろいろありますよね。
この中のどれが欠けたとしてもたいへんです。
そんな中、私がもっともたいせつだと考えるのは「カネ」です。
カネ=お金
お金が底を尽きるとつづけたくても、もうそれ以上会社をつづけることはできません。
目次
お金は会社の「血液」
よく言われていることですが、お金はヒトの体内を流れる「血液」のようなものだと例えられます。
ヒトも血液なしでは生きていくことはできませんよね。
会社経営についてもあてはまります。
お金がなくなると、たちまち会社を動かすことはできなくなってしまいます。
このことは、私自身、勤務しているときにはまったく分かりませんでした。
実感できなかったのです。
しかし、独立してはじめて、日々実感できるようになりました。
イメージだけでとらえるのと、実際に体験することとの間には、かなりの「差」があるように感じます。
独立してよかったと思っています。
お金を貯めるには時間がかかる
会社を経営していくための必須アイテム「お金」。
たいせつなことは分かるのですが、どうすれば懐を増やす(=手元現金を増やす)ことができるのでしょうか。
お金を貯めるにはそれなりに時間がかかります。
「売上をあげて利益をもっと増やせばいいんじゃないの?」
まさにその通りです。
しかし、そんなに簡単にできるものでもありませんよね。
ちょっと数字で考えてみましょう。
次の事業の投資をするために、今から5000万円貯めたいと考えているとします。
何年かかるか計算してみます。
毎年利益が1000万円出るとします。税率は30%。
税金をはらった後、毎年お金は 1000万円×(1-30%)=700万円が残ります。
5000万円÷700万円=7.1428…⇒約8年程度かかります。
事業を展開するには「スピード」が必要であることは言うまでもありません。
そんな中、投資が必要だからお金を貯めようとしていたら日が暮れてしまいます。
とても待てません。
貯めてる間に、ライバルに追い越されてしまうでしょう。
ご覧の通り、お金を貯めるにはやはり時間がかかるのです。
「借りる」という選択
自分で貯めるには時間がかかります。
もちろん、先々そんな投資も必要がないのでしたら、事業で得た利益をコツコツと貯めるのも正解です。
ここでは、視点を変えて、お金を「借りる」という選択を提案します。
銀行からお金を借ります。
借りることによって、お金を貯めるまでかかる時間を急速に縮めて、事業を成長させることができます。
何倍、何十倍、何百倍にも大きくさせることだって可能です。
いわば、「お金で時間を買う」ことができます。
利息は会社成長のための必要経費
借りることに抵抗があるかたはいらっしゃると思います。
銀行から借りると「利息」をはらわないといけないからです。
たしかに、利息分のお金は外にでていきますもんね。
でも、利息を「会社を成長させるための必要経費」だと考えてみませんか。
1000万円を2%で借りる場合の利息は年間で20万円程度です。
毎月に直せば、約1.6万円程度のものです。
借りたお金を元手に、事業を成長させることができれば、利息程度の利益は容易に出せるのではないでしょうか。
そもそも利息分さえも利益がでないのなら、投資すべきでないと判断せざるを得ません…
したがって、利息は会社を成長させるための経費です。
決して高いものではありません。
お金を借りる際には慎重に
これまで、お金を借りることの必要性をお話してきました。
しかし、だからといって、むやみやたらに借りるのは「キケン」です。
借りるお金以上にお金が入ってくること、が最低限の条件です。
1000万円借りてもそれ以下の金額しか入らないのなら、借りたお金を返すことができません(当然ですが)。
もっと厳密にいえば、返済の原資(=お金を返すための資金)は、税金をしはらった後のお金となります。
前述の例をもう一度使います。
毎年利益が1000万円出るとします。税率は30%。
税金をはらった後、毎年お金は 1000万円×(1-30%)=700万円が残ります。
返済の原資は、この例では利益の1000万円ではなく、700万円となります。
利益ではなく、税金をしはらった後のお金で考えます。
よく勘違いされることが多い部分です。
(本来は減価償却費を加味するのですが、ここでは分かりやすくするために割愛させていただきます)
きちんと借りたものは返せるように、借りる前に慎重にシミュレーションをしておきましょう。