確定申告ワンポイントアドバイス 還付加算金はもれなく申告しましょう
所得税の確定申告を行うにあたって、気をつけたいことがけっこうあります。
専門家からの視点で、ワンポイント的なアドバイスをご紹介します。
今回は、昨年所得税が還付された場合の今年の申告での注意点です。
目次
還付加算金とは
税金が還付される場合、税務署から申告後1~2ヶ月でお金が振り込まれますよね。
電子申告ならもっと早いかもしれません。
さて、お金が戻ってきた場合に税務署からちょっとした「オマケ」があることをご存知でしょうか。
もちろん、すべての還付にオマケがつくわけではありませんが・・・
このオマケのことを「還付加算金(かんぷかさんきん)」と呼びます。
何かというと、要するに、「利息」のことです。
税金の納付が遅れると、ペナルティーといわれる「延滞税」がつきますよね。(これがイタイのですが・・・)
逆に、税務署からお金を返してもらう場合にも利息がつくというわけです。
ただ、利息といっても金額は知れてます。
少額の場合がほとんどでしょう。
しかし、この還付加算金は申告の時に必要なので、絶対に忘れるわけにはいきません。
昨年還付なら注意しましょう
還付加算金で注意したい場合は、ざっくり言うと、次のようなケースです。
・昨年が還付申告の場合
・還付金額がある程度大きい場合
⇒ある程度とは、ケースバイケースですが、十数万円以上です。
還付加算金は前述しましたように、利息です。
つまり、利息という収入金額になるため、税務署へ申告しなければなりません。
したがって、今年申告する際には、平成28年分の申告(平成29年3月15日期限)で還付だった場合は注意しましょう。
「そういえば、昨年税金がたくさん戻ってきたなあ」なんて思われる方は該当しているかもしれません。
還付加算金の有無を簡単に調べられる方法
申告しないといけないことはお分かりいただけたかと思います。
「でも、もう一年も前のことだし、どうやって還付加算金とやらを調べればいいの?」っていう方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、還付加算金があるかどうかを簡単に調べられる方法をお伝えします。
勝手に名前を付けますが、その名も「通帳方式」です。
必要なものは、
・昨年の確定申告書(申請した還付金額が分かればオッケーです)
・税金が振り込まれた通帳(実際に振り込まれた金額が分かればオッケーです)
の2点です。
そして、戻ってきた税金の金額と申請した還付金額を比べてください。
もし、差額があるなら、それが還付加算金の金額となります。
税務署からの通知書があればベター
もっとオーソドックスな方法は、税務署から通知書が送られてきているので、そちらの書面から確認もできます。
正式名称は「国税還付金振込通知書」です。
もし、通知書がないとか、紛失してしまった場合等は前述の通帳方式で把握してみてくださいね。
申告のやり方
還付加算金の金額を把握できたところで、最後に申告のやり方をお伝えします。
申告方法はとても簡単です。
還付加算金は、所得税の10種類の所得の中の「雑所得」に該当します。
確定申告書第一表の雑所得「その他」の欄に金額を記載しましょう。
多くても数千円程度だと思います。
これが、ついつい還付加算金を忘れてしまう所以でもあります。
きちんと申告されてるかどうかは、当の税務署は完全に把握できています。
是非、もれないようにしておきたいものです。